ヴァンキッシュMEとは
ヴァンキッシュMEは、英国のBTL社が開発した、RF(高周波)を照射により脂肪溶解させる痩身機器です。アメリカのFDA(食品医薬品局)に承認されているマシンで、ヨーロッパにおいてもCEマークを取得しているので、政府より公式に有効性と安全性がみとめられています。
ヴァンキッシュMEは、最大20㎝×70cmの大きなアプリケーターによって、一度に広範囲の脂肪アプローチできます。腹部であれば、前面から側面まで効率的に効果が期待できます。
ヴァンキッシュMEは、電磁波の一種である高周波を照射します。
電磁波は、波長と周波数の違いによって、ガンマ線、X線、紫外線、可視光線、マイクロ波、高周波のように分類されています。高周波は、ラジオ波、RF(Radio Frequency=ラジオフリークエンシーの略称)ともいわれていて、周波数3~300MHzあたりの電磁波のことをさします。
この高周波は脂肪組織にのみ作用する27.12Mhzの周波数であり、皮膚下1~2㎝のところにある脂肪層が、脂肪細胞が自然死(アポトーシス)するのに十分な44℃~45℃まで加熱されていきます。
脂肪層が44℃〜45℃で一定時間保たれると、脂肪細胞が時間をかけてゆっくりと分解されていくので、皮下脂肪の脂肪細胞の数が減っていきます。
また、脂肪組織は44℃〜45℃の温度で加熱しながら、皮膚表面の温度は42℃程度に保たれます。
施術中は、熱いお風呂に入ったり岩盤浴をしているような感覚に近く、心地よくなり寝てしまう方もいます。
機能不全となった脂肪細胞は、2週間から4週間ほどかけてリンパの流れにのり、老廃物として体外に排出されます。
4~5回の施術で、ウエストサイズにして5~10cmほどサイズダウンできたというデータがあります。
脂肪細胞はアポトーシス(壊死)を起こし、自然に体外に排出されます。
脂肪細胞の数が減少するため、ヴァンキッシュMEの施術後には、極端な暴飲暴食をしなければリバウンドしにくいといわれています。
なお、通常の食事量を減らしたり、運動量を増やすことによるダイエットでは、脂肪細胞のサイズが変わるため脂肪の量が変化します。この場合、脂肪細胞の数は変わりません。
ヴァンキッシュMEによる施術では脂肪細胞の数自体が減るため、リバウンドがしにくいのです。
また、高周波の作用により、たんぱく質が収縮し、代謝やコラーゲンの生成が促進されます。
そのため、引き締め作用のほか、肌のハリ感が生まれ、たるみの防止になります。
冷却系の痩身機器では、脂肪が減少したのちに肌のたるみやシワができることが多いのですが、高周波での痩身はそのような現象は少ないといわれています。
一般的に、医療痩身のマシンでは、体に直接マシンのパーツを装着もしくは接触させます。
しかし、ヴァンキッシュMEは、ドーム型のアプリケーターで、脂肪が気になる部位を覆い、高周波を照射します。
直接皮膚にマシンが触れることがない非接触型のため、皮膚へのダメージがほぼありません。
このような方におすすめ
- BMI数値が高い方
- 施術のために時間がなかなか取れない方
- メスで切開することなく痩身治療を受けたい方
- 太ももをサイズダウンさせてカッコよくパンツを着こなしたい
- とくにお腹周りの脂肪が気になっている方
ヴァンキッシュMEの施術方法
ヴァンキッシュMEの効果的な施術方法は、当院においては「週一度を4回」を1クールとして継続していきます。
1週間以上空いても効果は見込めますが、最短で効果を望む場合は、1~2週間に1回の施術が理想です。
ヴァンキッシュMEは、施術後に2週間から4週間ほどかけて脂肪細胞が体外に排出されるため、即効性は期待できませんが、4~5回の1クールの施術が終わって1カ月後あたりから、効果を実感される方が多いようです。
ヴァンキッシュMEのリスクや副作用
高周波照射による、まれに熱傷が生じる場合があります。また、加熱することで、一時的な痛みが数週間続く場合があります。
なお、施術中に一部分だけ熱感がある場合は、照射パワーを調整が必要です。
ただし、ヴァンキッシュMEには、施術中に出力調整する機能があるので、熱傷のリスクはほとんどありません。
施術後、まれに赤みやひりつきが生じる場合がありますが、1~2時間程度でなくなります。
ヴァンキッシュMEの施術を受けると、皮膚の奥の方にしこりが生じることがありますが、これは広範囲の脂肪細胞が機能不全となると、脂肪細胞が塊(炎症)となったため起こる現象です。時間経過とともに徐々に小さくなりますが、気になるときにマッサージをすることで消失が早くなります。
ヴァンキッシュMEが受けられない方
- 妊娠中もしくは妊娠する予定のある方
- 体内埋め込み式の機器がある方
- インプラントがある方
- 施術部位に皮膚疾患、外傷がある方
- 施術前後で日焼けをしているもしくは日焼けの予定がある方
ヴァンキッシュMEの料金相場
ヴァンキッシュMEは厚生労働省未承認機器で、自由診療になります。
そのため、全額自己負担となり料金は医療機関によって異なりますが、料金相場は1回13,000~40,000円程度です。
ヴァンキッシュMEの施術の流れ
1、診察とカウンセリング
施術を希望する部位の確認や希望する施術効果などを確認します。また、不安なことがあれば、このときにドクターに聞いて解消しておきましょう。
2、着替え
貴金属を身に着けていると、高周波による熱で火傷をする可能性があるのですべて外します。腕時計、携帯電話なども誤作動しますので、外していただきます。 金属部品のついていない服装に着替えます。(ご自身の衣類を持参ください。当院でもご用意はしております。)
3、ヴァンキッシュME施術
施術部位に高周波があたるように、アプリケーターをセットします。非接触型ですが、熱効率が最大になるように、施術部位から5~10㎜ぐらいの隙間をあけてセッティングします。 施術中は、高周波の伝導効率が最も良くなるように、スタッフが調整します。
4、施術終了
30分の照射で終了です。脂肪細胞は体に不要な老廃物として2~4週間後に体外に排出されます。
ヴァンキッシュMEで期待する効果を得るために
機能不全となった脂肪細胞が効率よく体外に排出されるよう、施術前と施術後の数日間は、1日1~2L程度十分な水分補給をおすすめします。
また、ヴァンキッシュME単独でも脂肪減少は期待できますが、同じBTL社製の「エムスカルプト」を同日施術することにより、さらに効果的な痩身効果が期待できます。
「エムスカルプト」は、筋肉増強と脂肪溶解を同時に行える痩身機器であり、体幹を鍛えながらボディシェイピングを実現できるため、最新のアンチエイジングマシンとしても注目されています。