ドクターMの「美と健康のかかりつけ医」ブログ

2019.10.03

今回もピコウエイ、ちょっとプロモード。

現時点では、ピコレーザーでの最新機種といえる「ピコウエイ」です。

現在国内でメジャーといえるピコレーザーは、ピコウエイ、ピコシュア、エンライトン、ディスカバリーの4つですが、ピコウエイが頭ひとつ抜きんでているのは、パルス幅の短さだけでなく、オプションのハンドピースが充実しており、他機種にくらべて治療の幅が広いことも挙げられます。

当院も役に立ちそうなハンドピースをいくつかアメリカから輸入しております。

先日、それらが届きました。

①1064nm Resolve(リゾルブ)

②730nm zoom(ズーム)

③532nm Resolve(リゾルブ) 

④532nm Fusion(フュージョン)

 

 

それぞれに、レーザーの波長と「ズーム、フュージョン、リゾルブ」の組み合わせで名前がついております。

それぞれの特徴は、

①1064nm Resolve(リゾルブ)

「ピコフラクショナル」治療に使用。おもに真皮にかけてのコラーゲン・エラスチン増生効果が期待できる。表皮の色素改善効果は若干弱いかもしれないが、真皮近くにあって、もやっとした色素には強い。なおかつ肌質改善、コラーゲン増生も期待できる。当院では、ピコトーニングとの組あわせ「ピコダブル」として設定されている。

②730nm zoom(ズーム)

アレクサンドライトの波長(755nm)に近いため、「ピコスポット」治療(部分的なシミ)に使用。ピコウエイに標準装備の532nm Zoomほど無駄に強くないので、炎症後色素沈着が少ない印象。IWPも起こるので、エンドポイントが分かりやすく、術者にとって使いやすいと感じるハンドピース。

③532nm Resolve(リゾルブ)

1064nmリゾルブと同様にフラクショナル照射が可能。美肌、毛穴の縮小に効果が期待できる。病変のカバー率が5%ぐらいなので、色素治療には向かない。さらに、532nm の波長が故に、いかんせん肌へのダメージが強すぎるきらいがある。がっつりやってダウンタイムもある程度許容できる方には良いかも。最近はあまり使われない傾向に。。。

④532nm Fusion(フュージョン)

532nm Resolve(リゾルブ)の弱点であるピークパワーの強さと病変カバー率の低さを改善するため、「アキシコン」と呼ばれる特殊レンズを使用し、レーザー光を弱め調整したフラクショナルハンドピース。色調改善、毛穴縮小、肌紋理の改善など表皮の改善効果が期待できる。1064nm Resolve(リゾルブ)との同時施術で、表皮~真皮まで万遍なく治療ができる。当院では「ピコダブル」として、ピコトーニングとの組み合わせも可能。

 

かなり、プロモードでの説明となってしまいましたが、要するに「様々なハンドピースの組み合わせで、現在もこれから先も、ピコウエイなら最新・最善の治療ができる可能性大」ということです。

これは、他社ピコレーザーの追随を許さないシネロン・キャンデラの努力の賜物でもあります。

そして、各ハンドピースの開発にご尽力下さった、みやた形成外科皮膚クリニックの宮田先生の叡智とこだわりの結晶でもあります。

さらに、我々エンドユーザーは、臨床的な経験のもとにさらにアレンジを加えていき、最善の方法を探っていきます。

これからも美容皮膚科を生業にするプロとして、結果にコミットしていきたいと思います。